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小鳥遊 知尋は家族を人間の薄汚れた感情の末に失った。

鈴木 華、太朗は家族に虐げられた。

三人は、人間を深く恨んだ。

人の心を弄ぶことが、彼らにとって道楽になっていた。

そんな彼らの初めての拉致監禁が、この雪山で行われたものである。

次々と死んでいく仲間、広がる疑心暗鬼により、徐々に全員がその生気を失っていく。

それに名をつけるのなら、絶望。

絶望は人から人へ蔓延し、いずれ仲間の死を止めることすら諦め、目を逸らさせる。

運命とあきらめ、ただ流されるように、静かに死を待つ。

 

その様子を小鳥遊 知尋と、夕焼 深愛改め鈴木 華はずっと見ていた。

ずっとずっと見て、くすくすと悪戯する子供のように笑っていた。

小鳥遊 知尋はその手で、自分の意思で、最後の一人を殺したときに気が付いた。

死なんかじゃ足りない

「人が大勢死んだ。だからなんだ?殺す感覚に興奮する?理解できない。

死んだあと遺された人間の表情を見る方が、俺は満たされる。

人間は、生きていてこそ遊びがいがある。」

​そう言う彼の表情は柔らかく、冷たかった。

これは空虚なまま、ただ人間を憎み続け、消費するだけの怪物が生まれる話。

そして、全ての始まりの話。

死亡

11月24日 駒鳥 聖那死亡

11月30日 咲真 士郎 死亡

12月1日  欺見 憂 死亡

12月2日  白井 こねこ 死亡

12月7日  香乙女 菊 死亡

12月11日 犬居 舐瓜 死亡

12月14日 月煌 帝 死亡

12月21日 握飯 むすび、御弁当 空 死亡

12月22日 軽井 戌鳴 死亡

12月24日 皇 蒼眞 死亡

脱出

12月22日 女々崎 暦

拉致監禁されたけど舞台が雪山だから遭難するしかないッ!?

​End

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